セメント
2つの物体を貼り合わせるものをセメントという。一般に建築材料として使われるセメントは,ポルトランドセメントである。これは,石灰岩(CaCO3),珪酸質粘土(SiO2,Al2O3,H2Oなど),酸化鉄(Fe2O3)を粉砕し混ぜ合わせ,回転釜で約1500℃に加熱・焼結させた焼結体(ケイ酸カルシウムとアルミン酸カルシウム)に少量のセッコウCaSO4・H2Oを加えて微粉砕した混合物である。セメントに砂利と砂混ぜたものをコンクリート,セメントに砂を混ぜたものをモルタルという。
セメントに水を加えると,セメント粒子の水和が起こり硬化する。セッコウは硬化のプロセスをおそくするためにくわえられる。
表.一般的なセメントの組成
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ガラス
ガラスの主成分は二酸化ケイ素SiO2である。SiO2は天然では石英や水晶として産出し,砂状のものはケイ砂とよばれる。これらは,SiO2の正四面体構造が三次元的にいくつも結合した結晶である。例えば石英ガラスは,石英を約2000℃に加熱・融解し,成形し,凝結させたものである。この固体では,SiO2の配列が結晶でみられる規則性がない。このような粒子の配列に規則性のない固体を非晶質(アモルファス)という。ガラスは非晶質で,決まった融点がなく,ある温度幅で軟化する。この温度を軟化点という。
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